レザー・L-8673問題

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このHPで何回も紹介&説明してるL-8673レザーを調べてみました

 

 

 

弊社のベッドマット表面は、レザー見本帳にある何百種類の中からお好みで選べます

 

 

実際の見本帳が手許になくても、遠方の方はネットでデジタルのレザー見本帳でご覧頂けます

 

 

画像と現物の色味が異なる事がありますが、その多くは許容範囲内です

 

ただし、L-8673はクセモノです

 

小さなレザー現物が貼ってある見本帳のL-8673と、デジタル見本帳のL-8673とでは、パッと見そんなに違いません

 

問題なのは、広いレザーを張ったベッドマットでは色の感じが異なる時あり、しかも日光の下だと更に乖離する傾向あり、やっかいなのです

 

 

広さで違う?

見る場所でも?

同じレザーなのに?

と思われるかもですが、これはレザーに限らず色の世界では良くある話しです

 

 

弊社は昔から塗料の取扱いも行っており、私も40年ほど色の世界に身を置き、色合わせ・調色も長年しており、同じ色でも条件により見え方が違うのは特に染料系では常識です

 

 

家具メーカーの企画から『家具の材木を次回からコレに変えるから、今までと同じ色に仕上がる様に、色だしして見本板を作ってと依頼され次回に使う木材を渡される事あります

 

そういう時は、完成した見本板を先方の担当者がどこで見て確認するか?を思い浮かべながら色合わせをします

 

例えば家具メーカーの担当者が企画室で見て判断するなら蛍光灯で、事務所の受付近くで見るのなら蛍光灯と半分外の光が入る感じで、家具ショールームで確認するならそれに近い照明の場所で、色を合わせながら見本板を作ります

 

でないと弊社でバッチリ合わせた見本板だったのに、お客様の所に持って行ったら合って無くて全部ボツ(>_<)

 

『へたくそ!やり直し!』

と言われ、その木工所の手押し鉋で木材の表面を削ってイチから作り直し、ボツが続くと板がどんどん薄くなり、そう言えば若い頃に回転してた鉋の刃に爪先が触れて怪我した事あり、今考えると危なかったなぁ

 

 

また、先方に家具の実物ありそれで確認される場合は、全体的な感じで合わせなくてはならず、塗りつぶしでない家具は材が変わると木目も変わるので難しいのです

 

 

話しが脱線しましたが・・・

 

レザーの着色は顔料系でしょうから光による違いそこまで感じませんが、L-8673レザーに関してはチョッと違うよねぇ・・・と違和感はありました

 

 

L-8673を選ばれたお客様たち・・・

オデッセイ大分T様はコチラ

タフト広島S様はコチラ

ハスラー岡山Y様はコチラ

ピクシスメガ宮崎O様はコチラ

 

 

その違和感が、確信に変わる出来事が先日あったのです

 

 

2月に宅急便でお届けした中にL-8673を選ばれた2組のお客様が居られ、いづれも同じ反応をされたのです

 

静岡ルークス用ベッドキットのお客様

 

 

その3日後・・・

茨城オデッセイ用ベッドキットのお客様

 

 

 

両名が選ばれたのは右端のL-8673で、これを見る限りカーキ色の要素は全くありません

 

ちなみに、一番左のL-8671は真っ黒で、L-8673はそれに近い黒っぽい濃いグレーに見えます

 

カーキ色にも色々ありますが・・・

 

 

こんな感じ、いわゆる国防色ですね

 

 

それでメールを頂いた翌朝、張り加工をして頂いてる椅子工場に連絡

 

 

工場で処分してるレザーの端切れを捨てずに保管してもらい、後日引き取ってきました

 

そして、屋外で見てみました

 

まず、この画像をご覧下さい

 

レザー見本帳一番下の段の一番右がL-8673です

 

そしてレザー見本帳の外、左側の部分は真っ黒な板で、こうやって見てもL-8673は黒っぽい濃いグレーで、デジタル見本帳との違いありません

 

 

屋内で見るより少し薄く見えますが、それはL-8673に限った話でなく、その左横のL-8672だって白が少し現れてます

 

 

 

次に、この画像ではどうでしょう

見本帳の一番下の段、L-8673の切れ端と隣接してる部分がL-8673です

 

見本帳の小さなレザーと、引き取ってきた広いレザーは同じ色ですね

 

でも、黒が薄くなって少しカーキ色が現れてきました

 

 

 

最後に、この画像をどうぞ

もう完全にカーキ色

 

レザー右側の黒板に比べると黒の要素は見当たりません

 

やや曇り空でしたが、ガンガン直射日光が当たってたら、もっとカーキ色に見えるでしょう

 

同じ色でも、フレーミングや周りの色によっても感じ方は異なります

 

これは他のレザーでも起こる現象ですが、L-8673は広さと光で見え方の違いが大きく、シンコールの技術の方にどうしてなのか聞きたいくらいです

 

室内で見本帳の小さな切れ端を見たり、デジタルカタログを見て、黒っぽい濃いグレーのL-8673を選んだのに、実際に届いた広い面積に張られたマットを屋外で見たらカーキ色ならば驚くでしょう

 

そう言えば10年くらい前、神奈川から来店された女性のお客様がクルマの色に合ったレザーを見本帳で選ばれた際・・・

『晴日、曇日、雨天、昼、夜、と、色んな条件で見比べた』

と言われた事あり、それぞれ微妙に異なります

 

 

ただ、デジタル画像の場合は昼でも外でも、どこで見ても黒っぽい濃いグレーなので、L-8673はこういう特徴あるレザーだと理解の上でお選びくださいませ

 

 

今回この書き込みしたのは、この事を皆さんに知ってもらいたい訳じゃなく、今後L-8673を選ばれたお客様に、このページを紹介して読んで頂く為の説明ページなのです

 

せっかく選ばれたレザーが、思ってたのとギャップあり驚かれるのを防ぎたいのです

 

レザー選び、難しい部分もありますが、そこがまた楽しいところでもあります